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  • 「米大統領令、生成AIを初規制 公開前に安全評価義務づけ」その実際は

    「米大統領令、生成AIを初規制 公開前に安全評価義務づけ」その実際は

    日経新聞において以下の記事が掲載されました。

    米大統領令、生成AIを初規制 公開前に安全評価義務づけ — 日本経済新聞
    バイデン米大統領は30日、人工知能(AI)の安全性の確保や技術革新を図るための大統領令を発令した。開発企業はサービス提供やwww.nikkei.com

    バイデン米大統領は30日、人工知能(AI)の安全性の確保や技術革新を図るための大統領令を発令した。開発企業はサービス提供や利用開始前に、政府による安全性の評価を受けるよう義務付ける。法的拘束力を持つAI規制を米国で初めて導入する。 日本経済新聞 2023年10月30日

    このような法的拘束力をもつ規制が導入されるのであれば、米国法人であるAICU社や日本のChatGPTのユーザなどにも影響が及ぶ可能性がありそうです。
    実際のところはどのような内容なのでしょうか、NewYorkTimesの記事を調査してみました。

    Biden to Issue First Regulations on Artificial Intelligence Systems
    nytimes.com

    バイデン大統領は月曜日、人工知能システムに関する連邦政府初の規制の概要を示す大統領令を発表。その中には、最先端の人工知能製品が生物兵器や核兵器の製造に使用されないことを保証するためのテストを実施し、その結果を連邦政府に報告するという要件が含まれている。
    過去数年間のA.I.の飛躍的な進歩がもたらした潜在的なリスクからアメリカ人を守るための、最も包括的な政府の行動として説明される予定である。この規制には、そのようなシステムによって開発された写真、ビデオ、音声には、AIによるものであることを明確にするために透かしを入れることを推奨する内容が含まれるが、義務ではない。これは、特に2024年の大統領選挙が加速するにつれて、AIによって「ディープフェイク」や説得力のある偽情報の作成がはるかに容易になるという懸念が高まっていることを反映している。
    米国は最近、ChatGPTのようなプログラムを質問に対する回答や作業のスピードアップに効果的なものにしている、いわゆる大規模言語モデルの生産能力を低下させるため、中国への高性能チップの輸出を制限した。同様に、新たな規制は、クラウドサービスを運営する企業に対し、外国人顧客について政府に報告することを義務付ける。
    バイデン氏の命令は、英国のリシ・スナック首相が主催する、AIの安全性に関する世界のリーダーたちの集まりの数日前に出される。AI規制の問題では、米国は新たな法律の草案を作成している。欧州連合(EU)や、規制案を発表している中国やイスラエルなどの他の国々に遅れをとっている。
    昨年、AIを搭載したチャットボット「ChatGPT」が爆発的な人気を博して以来、議員や世界の規制当局は、人工知能がどのように仕事を変え、偽情報を広め、独自の知能を発達させる可能性があるかに取り組んできた。
    「バイデン大統領は、AIの安全性、セキュリティ、信頼性に関して、世界のどの政府よりも強力な一連の行動を展開している」と、ホワイトハウスのブルース・リード副長官は語った。「これは、AIの利点を活用し、リスクを軽減するために、あらゆる面であらゆることを行う積極的な戦略の次のステップである。
    (中略)
    この規制はまた、安全性、セキュリティ、消費者保護に関する初めての基準を設定することで、テクノロジー部門に影響を与えることを意図している。財布の紐の力を使うことで、ホワイトハウスの連邦政府機関への指令は、政府の顧客によって設定された基準を遵守するよう企業に強制することを目的としている。
    「これは重要な第一歩であり、重要なことは、大統領令は規範を定めるということです」と、ジョージタウン大学安全保障・新興技術センターのシニア・リサーチ・アナリスト、ローレン・カーンは言う。
    この大統領令は、保健福祉省やその他の省庁に対し、AIの使用に関する明確な安全基準を作り、AIツールの購入を容易にするためのシステムを合理化するよう指示している。労働省と国家経済会議に対しては、AIが労働市場に与える影響を調査し、規制の可能性を検討するよう命じている。また、AIツールに使用されているアルゴリズムによる差別を防ぐため、家主、政府請負業者、連邦給付プログラムに対して明確なガイダンスを提供するよう各機関に求めている。
    連邦取引委員会のリナ・カーン委員長はすでに、A.I.の監視役としてより積極的に行動する意向を示している。しかし、ホワイトハウスの権限は限られており、指令の中には強制力のないものもある。例えば、消費者の個人データを保護するための内部ガイドラインを強化するよう各機関に求めているが、ホワイトハウスはデータ保護を完全に確保するためにはプライバシー保護法の必要性も認めている。イノベーションを奨励し、競争を強化するため、ホワイトハウスはF.T.C.に対し、消費者保護と独占禁止法違反の監視役としての役割を強化するよう要請する。しかし、ホワイトハウスには、独立機関であるFTCに規制を作るよう指示する権限はない。
    貿易委員会のリナ・カーン委員長はすでに、AIの監視役としてより積極的に行動する意向を示している。7月、同委員会はChatGPTのメーカーであるOpenAIに対し、消費者のプライバシー侵害の可能性と、個人に関する虚偽の情報を広めたという告発を理由に調査を開始した。
    「これらのツールは斬新ではあるが、既存の規則から免除されるものではない。FTCは、この新しい市場であっても、我々が管理する責任を負う法律を強力に執行する」と、カーン氏は5月にニューヨーク・タイムズ紙に寄稿した。
    テック業界は規制を支持すると述べているが、政府による監視のレベルについては各社で意見が分かれている。マイクロソフト、OpenAI、グーグル、メタは、第三者にシステムの脆弱性をストレステストしてもらうなど、自主的な安全性とセキュリティの約束に合意した15社のうちの1社である。
    バイデン氏は、AIが医療や気候変動研究に役立つ機会を支援する一方で、悪用から守るためのガードレールを設ける規制を求めた。彼は、AIのリーダーシップをめぐる世界的な競争において、規制と米国企業への支援のバランスをとる必要性を強調している。この目的のため、今回の大統領令は、高度な技術を持つ移民や、AIの専門知識を持つ非移民が米国で就学・就労するためのビザ手続きを合理化するよう、各省庁に指示している。

    米国オフィスの Koji に訊いてみました。

    Koji ― 日経の記事を見ると「アメリカ国内産業を規制する」というふうにしか見えませんでしたが、NewYorkTimes(NYT)を見る限りでは、ちょっと違うかなと。(もっとも、情報が少なすぎてどこまでやるのかは不明ですが)以下がポイントではないかと読んでおります。

    ・米国は新たな法律の草案を作成している。「欧州連合(EU)や、規制案を発表している中国やイスラエルなどの他の国々に遅れをとっている」という表現があるがNYTが「米国内の遅れ」という論調を煽っている。

    ・大統領選挙が近いため、ディープフェイクを警戒している

    ・大統領による宣言は直接の権限はないが「連邦政府の財布の紐」の力を使うことで、政府の顧客が基準を遵守するよう企業に強制することを目的としている。

    ・一般向けサービスへの影響は「クラウド」に関する言及があり、これは本来であればその企業が所属する州法や利用規約によって定められるものであり、急激な「国としての対応」という捉え方をするのは危ない。

    要素としてはどんな要素が言及されているか?

    兵器化のテストおよび報告
    高度なAI企業は、それが生物学的または核兵器の製造に使用できないことを確認するための徹底的なテストを行い、その結果を連邦政府に報告する必要があるとのこと。対象は、LLMとかエンジンを開発企業ということではないかと。日本企業だとIoT機器、ドローンの兵器転用などは注意すべき要素になるかもしれません。

    輸出制限
    特定の国への先進的なAI技術の輸出が制限される可能性がある。上記の記事にあった国名は明確に標的にされており、グローバルなAI利用サービス提供社は、そういう国と取引をしないという規制も将来的に設定される可能性がある。

    クラウドサービスの開示
    クラウドサービスを提供する企業は、外国の顧客に関する情報を政府に報告する必要がある。これもどこまでが対象になるのかこの記事では不明ですが、上記の輸出制限と関連して、各ビッグテックに対する税金の扱いや利用規約などで制限されていく可能性があります。日本の場合は、例えば生成AIを利用している反社会的勢力などが直接影響を受ける可能性がありますね。

    AI生成コンテンツのウォーターマーキング
    (必須ではないということですが)AIシステムによって生成された写真、ビデオ、およびオーディオにはAIによって作成されたことを示すウォーターマークを付けることが推奨されるとのことです。研究レベルではたくさんの技術が提案されており、AdobeやMicrosoftのような一社だけではなく、オープンソースなどで標準化が模索されています。

    未来の規制への適応
    連邦政府がAIシステムに対する明確な安全基準およびその他の規制を開発するにつれて、企業はこれらの変化に適応し、遵守していることを確認する必要が出てくるでしょう。具体的に何をさせられるのかは不明ですが、指針が出て、規制対応ということになれば、これは対応するしかなくなります。

    差別の排除
    AIツールで使用されるアルゴリズムによって、差別(discrimination)を防ぐための明確な指針が求められるとのこと。例えば画像生成AIで「犯罪者」を生成した場合にどんな人種が出てくるか、といった例でしょうか。これは法的規制に関わらず注意が必要な事項ですが、非常に難しい要素を含んでいます。

    いずれもOpenAIとかGoogle、StabilityAIといった生成AIのエンジンを提供する企業が、主たる規制の対象になるのではないかと想像します。一方、それを活用する企業に対しては、どこまで規制するのかは不明です。具体的な指針が出てくるのを待つしかない状態です。これは大統領令なので、議会で取り消し(上書き)されたり、裁判所で無効にされる可能性はあります。この記事の読みどころとしては「議会の動きよりは早い」という点が重要。つまり、規制と言いながらも、国内産業を抑え込む、という狙いではない、と見ています。
    なぜ今のタイミングなのかという話ですね。むしろ大統領選挙が近いため、ディープフェイクを警戒している可能性も読み取れます。安全保障面とか国家保護の色合いが濃く、読み手に警戒を発しているようにも読み取れます。具体的な国名として中国、イスラエル、EUを挙げて、アメリカの競争力を高めることを狙っているように見えます。

    日本から見るとアメリカ一強にみえる生成AIですが、覇権を争っている中国や、中東、そしてEUの動向に対して、ビッグテックを政府調達を通して、手綱をつけようとしているということかもしれませんね。

    Kojiさんありがとうございました。
    AICU社では今後も、米国からみた生成AIの社会面を扱っていきたいと思います!

  • LLM開発の面白さ,ゼロから頂点までを一気に学んだ!

    LLM開発の面白さ,ゼロから頂点までを一気に学んだ!

    AICUメディアコミュニケーション事業部のKotoneです!
    今回の記事では、Fully Connected Tokyo 2023という Weights and Biases社さん(ウェイツ・アンド・バイアスィズ, 以下WandB)主催のイベントの参加レポートをしていきます。
    ※本記事は勝手取材です!なにか間違っていましたら Twitter(X)@AICUai までフィードバックいただけたら幸いです

    しらいはかせの一言メモ:WandB社とは?

    WandBさんは機械学習の実験結果管理、データセットのバージョン管理などをされているプロ/学術/ホビー開発者向けプラットフォームです。
    わかりやすいところでは「Nejumi LLMリーダボード」という日本語LLMの性能ランキングを掲示している会社さんでもあります。こういうレポートを膨大な実験結果から可視化できるのが最大の特徴ですね。

    https://wandb.ai/wandb/LLM_evaluation_Japan/reports/Nejumi-LLM—Vmlldzo0NTUzMDE2?accessToken=u1ttt89al8oo5p5j12eq3nldxh0378os9qjjh14ha1yg88nvs5irmuao044b6eqa

    https://forest.watch.impress.co.jp/docs/serial/aistream/1525188.html

    日本語が扱えるLLMも「ChatGPT4の一強!」というわけでなく、時々ウォッチしてないと、GPT3からGPT3.5ぐらいの性能だといつの間にか順位が逆転して…ということもあります。そしてその測定方法などもきちんとウォッチしていく必要があります。

    そういえばテキスト読み上げツール「 VOICEVOX 」の作者、Hiroshibaさんも3年前からこんなツールをGitHubで公開されておりますね。

    https://github.com/Hiroshiba/wandb-client

    Fully Connected Tokyo 2023に参加しました!

    10月11日(水)、東京スクエアガーデンにてWeights & Bias社(以下WandB社)主催のイベント「Fully Connected Tokyo 2023」が開催されました。

    https://fullyconnected.jp/

    今回のイベントでは、生成AI/LLMから画像モデル開発まで、最先端のWandBユーザーの方々によるトークセッションを通して開発手法を学びました。

    約300人の開発者が集まる会場
    トークセッションの様子

    Weights & Biasとは?

    Weights&Bias(以下W&B)を簡単に説明すると、「AI開発者のためのプラットフォーム」です。実験の追跡、データセットのバージョン管理と反復処理、モデルのパフォーマンスの評価などを通してより良いモデルをより迅速に構築することができます。
    また今回のセッションでは、開発者同士でレポートを共有するなど、チーム内の行動の可視化にも活用されているという話を多く聞きました。

    https://wandb.ai/site

    トークセッションレポート

    ここからは、トークセッションの様子をレポートしていきたいと思います。
    アジェンダはこちら。

    https://fullyconnected.jp/

    W&B社のCarey Phelpsさんによるトークでは、W&Bの運営とサービスの内容について聞きました。

    英語でのトークを通訳の方が翻訳します
    今回のイベントが開催されたビル
    開発プラットフォームの構造

    株式会社マクニカの諸橋大地さんのセッション

    イスラエルの機械学習、AI構築の会社であるRun:Ai社さんの代理での登壇でした。

    GPUを効率的に管理する方法についての話を聞きました

    TOYOTA社のEvan Cushingさんのセッション

    自動車業界におけるW&Bの活用について学びました。

    自動車、歩行者などの検知
    ワークフローについて
    収集するデータの量をいかに増やすか

    SyntheticGestalt社の神谷幸太郎さん

    Dagsterというワークフローのツールについてのセッションです。

    Qosmo社の徳井直生さん

    AIアートとDJを組み合わせたライブイベントの開催をはじめとした、AIの創造性についての話を聞きました。

    AIアートが注目を集めている
    DJとAIアートの類似点
    AIと人が交互にDJを行うという新しいライブ

    東北大学教授 言語AI研究センター所属の鈴木潤さん

    LLMおよび言語処理研究でのWandB利用についての紹介でした。

    Stability AIの秋葉拓哉さん

    「LLMを作れって明日上司に言われたらどうしますか?」というテーマでのセッションでした。

    弊社の白井暁彦博士がこちらの記事で詳しく解説しています。

    https://note.com/o_ob/n/n62853c40f937

    論文の執筆チームの人数を見ると、どの工程が開発に重要なのかがわかる

    まとめ

    実は私はLLMに関しての知識が全く無く、今回ゼロからの学びとなりました。タイトル通りゼロから頂点を一気に学ばせていただき、開発を裏から支えるツールも、生成AIが主役となるDJのようなコンテンツも創ることができるという可能性の広さに刺激を受けました。
    LLMや生成AIが持つ影響力を肌で感じることができ、とても良い経験だったと感じました。

    交流させていただいたみなさんもとってもフレンドリーでした!
    お話させていただいたみなさんありがとうございました!

    …とここまで書いたところで…

    WandB社公式のイベントアーカイブが発信されておりました!
    (今回取材しきれなかった前半のセッションがレポートされています)

    https://note.com/wandb_jp/n/n1a0f9a050e19

    https://note.com/wandb_jp/n/nf7ca75671dab

    https://note.com/wandb_jp/n/naf43c899a926

    プレスリリースより

    Weights & Biasesが日本初のユーザーカンファレンスFully Connected Tokyoを開催
    (Weights & Biases Japan 2023年10月17日 12時11分)

    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000119963.html

    そして資料公開がStabilityAIさんと日経新聞社さんから提供されております

    https://wandb.connpass.com/event/294820/presentation/

    秋葉さんの講演も動画でまとめられております!

    今後も AICU media はLLM開発者のカッコよさを伝えていきます!

    キャー!アキバさーん!

    追伸:こんな取材でよければ…突撃します!

    10月27日(金)17時まで幕張メッセで開催中の「AI・人工知能EXPO」および Japan IT Week【秋】にお邪魔します!
    https://www.japan-it.jp/hub/ja-jp.html

    今回ご紹介したWandBさんはマクニカさんのブースで各日13時と16時にプレゼンを予定されているそうです

    ぜひうちのブースに来て!この登壇をレポートして!!という方はTwitter(X) @AICUai までお声がけください

    Originally published at https://note.com on October 25, 2023.

  • メディア事業部 noteで活動開始

    メディア事業部 noteで活動開始

    日本で最も生成AI関係の情報が集まるブログメディア「note」で、メディア事業部(AICU media)のブログ展開を開始いたしました。ぜひフォロー、購読、応援をよろしくお願いいたします。

    AICU media誕生です

    AICUメディアコミュニケーション事業部が始動しました。 AICU media誕生です。 AICU MediaはAIを使って人々の創造性を高めるツールを開発している会社です。 現在は画像生成AI「Stable Diffusion」に関する書籍の執筆や、AI教育にも取り組んでいます。

    https://note.com/aicu/n/n89184d379569

    AICUメディアコミュニケーション事業部が始動しました

    はじめまして Kotone です。AICU社メディアコミュニケーション事業部より note での情報発信を担当します!

    AICU media (アイキュー・メディア)って呼んでください

    AICU Inc.とは

    AICUとは、世界初の Stable Diffusion に関する書籍を書いた白井暁彦博士(aka しらいはかせ @ o_ob)らによる「創る人を創る」をビジョンに活動しているシリコンバレーのベンチャー企業です。

    メタバース開拓日誌
    https://note.com/o_ob/m/mde97459aa5eb

    クリエイティブなAIDX (AI Driven user eXperience)とコミュニケーションAIによって、人間の可能性を広げる「創造する人」を生み出す活動として、放送、アニメ、メディア、Webなどのプロフェッショナルに向けてAIDXを実施し、生成AIを活用した新しいコミュニケーション技術を開発したり、AIクリエイティブワークショップを提供しています。

    公式サイト https://aicu.ai/

    日本語コーポレートブログ https://corp.aicu.ai/ja

    公式YouTube https://www.youtube.com/@AICUai

    公式X(Twitter) @AICUai

    そしてこちらの note です https://note.com/aicu/

    皆様フォローよろしくお願いいたします!

    3つの事業部

    2023年10月現在、AICUは3つの事業部(ビジネスユニット)で活動しています。
    詳細はCFOの Koji Tokudaさんによる コーポレートブログ に情報があります。

    https://corp.aicu.ai/ja/aicu-inc-ir

    1つ目は Augmented Media Technology Business Unit [ 拡張メディア技術事業部] です。ここでは米国市場の大型ディスプレイやハードウェア関連産業と連携して、AIを活用したインタラクション・コミュニケーションの開発などを行っています。

    この分野は米国市場が好調のようです
    「The Sphere」というラスベガスのドームシアターにおける「U2」のライブの様子を御覧ください。
    https://www.youtube.com/watch?v=UEQdArsylN4
    LEDウォールディスプレイの大規模施設化は、もはや「HMD不要の没入体験」となりつつあります。
    ハードウェア産業だけでなく、施設、イベント運営、コンテンツ産業に大きな影響を与えています。

    この分野に関しては、AICU社AMT事業部は技術や知財開発が中心で、ハードウェアビジネスは別に米国の映像制作企業とともに Hidden Pixel Technology Inc. という米国の会社で活動しているそうです。

    https://note.com/o_ob/n/nf78327a6855f

    2つ目に AI Driven User Experience Laboratory [ AIDX Lab] です。
    AIならではユーザ体験、コミュニケーションAI、企業向けのプロトタイプ開発やコンサルテーションやPoC開発、[ AICuty]の開発もこちらが担当しています。

    https://corp.aicu.ai/aicuty

    コミュニケーションAIを軸に、AI産業のインタフェースとなる設計で、様々なAI産業やクリエイターのUGCに貢献できるような設計を進めています。
    現在α版で、個々のユーザが感情を込めたアニメーションで振る舞うチャットボットをカスタマイズ、多言語でコミュニケーションできるようになっています。

    これらをAICUでは AIDX AI Driven user eXperience と呼んでいます(実際には「話を聞いてみると結局は”AIによるDX案件”が多いから…」ってCEOは言ってました)。
    AIDX Labは主にメタバースオフィスでインターンやオンライン上の実力あるクリエイターが集まって、わいわい開発しています。

    3つ目が、 Media Communication Business Unit [ メディアコミュニケーション事業部] です。ブログメディア、書籍や映像メディア、クリエイティブワークショップやハッカソンの開発、AI関連企業のAdvocate事業、デベロッパーリレーション、テクニカルライティングやリサーチも担当しています。

    AICU INC 2023-Oct

    なんだか面白そうだけど難しそうですね!

    今回は Kotoneが担当する AICU mediaで現在取り組んでいるプロジェクトを「チラ見せ」させていただきます。

    ・最速の Stable Diffusion の書籍発売から1年…!

    『AIとコラボして神絵師になる~論文から読み解く Stable Diffusion』

    https://ivtv.page.link/aisd

    2022年10月28日にリリースされ、今も注目され続けている画像生成AI、『Stable Diffusion』のことはほとんどの方がご存じだと思います。その StableDiffusion(以下SD)がリリースされてからわずか2か月後、世界初の書籍*となり、ロングセラーとなりました。

    * StabilityAI社の方々が『これは世界初かも』言っていたので、「世界初の紙で出版された商業書籍での解説」としていますが、厳密には上記の同人誌「 グリー技術書典部誌 2022 年秋号」、上記の書籍と同じインプレスさん発行・852話さんの「Artificial Images Midjourney / Stable DiffusionによるAIアートコレクション」があるので諸説あります。
    (しらいはかせCEOによると、リリースから技術書典13での同人誌までが1カ月、その間852話さんと同じ編集者と並走しながら走りきって「2カ月で2冊、ほぼ世界初の書籍を執筆しちゃったらしい」という状況だそうです)

    https://amzn.to/45B6I4m

    現在、AICU media ではこの書籍の続編にあたるような書籍の執筆をいくつか進行させております……が、この時点では伏せさせてください…!
    しらいはかせCEO曰く『次の技術書典15までにはなんとかお知らせしたい!』と申しております。

    ・窓の杜でのAI記事「生成AIストリーム」連載

    インプレスさんが運営しているニュースサイト『窓の杜』にて、生成AIに関する様々な議論や応用方法についての記事を『生成AIストリーム』というシリーズで連載させていただいております。
    より幅広い読者を想定して、ツールの使い方や倫理面について長期にわたりミクロでマクロな視点で執筆しております。
    https://forest.watch.impress.co.jp/docs/serial/aistream/index.html

    カバーイラストも毎回生成AIで製作されています

    Yahooニュースでも読むことができます

    https://news.yahoo.co.jp/articles/db342ef5c1bca97ec09a3403ba4ceff3ff00dd66

    AICU mediaのプロダクションとしては、しらいはかせCEOのアシストをすべく、プロダクションやリサーチなどを担当しています。

    クリエイティブAIアドボケート活動

    アドボケート(advocate)とは、IT企業やベンダー側だけでなく開発者やクリエイターさん側に立った解説やサンプルを作るお仕事です。
    有名なところでは マイクロソフトの ちょまどさん こと 千代田まどかさん は「 クラウド デベロッパー アドボケイト」ですね!憧れます!

    生成AIの分野は進化も速く、倫理面やクリエイターの根幹に関わる要素が多く、(瞬間的なバズや企業のプレスリリースではなく…)第三者的に品質高く信頼高いまとまった記事や情報を発信する「生成AIの科学コミュニケーターが必要である」という視点で活動されています。もともと日本科学未来館で 科学コミュニケーター養成事業を経験したCEOならではの博士(工学@東京工業大学総合理工学研究科知能システム科学)としてのスキルと、エンジニアやデータサイエンティストだけでなく、今後求められる「サービスとしての生成AIの価値を明文化する」という活動になります。
    日本語のブログ執筆以外に、海外企業の社内向けのレポートやサービスのレビューなどを担当することもあります。これについても機会がありましたら紹介していきたいと思います!

    ・クリエイティブAI分野での人材育成・市場価値向上

    「創る人を創る」を長年活動の中心にしている しらいはかせCEOは現在、デジタルハリウッド大学大学院の客員教授でもありますが、実はさまざまな大学・高等教育機関での教育者としての経験も長い人物でもあります(東京工芸大学、東京工業大学、国際基督教大学、 神奈川工科大学、海外はフランスENSAM、米国CMU ETC他)。
    また企業ではグリーグループでGREE VR Studio LaboratoryというR&D組織を率いてたくさんの技術だけでなく優秀な人材を 育成してきました 。ゲームやインタラクティブ、メタバースやIP連携といった分野といった複雑でプロフェッショナルな知識が必要な分野であるデジタルコンテンツ分野での初学者をコンテンツ工学的なアプローチで総合的に、短期間で育成するプロフェッショナルでもあります。AIDXラボでの直接的なインターン活動だけでなく、今後は AICU mediaでの情報発信を通して、クリエイティブAI分野での人材育成や、倫理面の社会実装を通した解決、市場価値向上を活動されています。

    ・クリエイティブAIワークショップの開発

    上記のような「創る人を創る」活動をクリエイティブAIをプロフェッショナル向けのワークショップとして開発・展開しています。現在はまだクライアント企業の社内活動にコンサルティングをさせていただいている状態ですが、しらいはかせCEOが先駆開発している事例でも”最も難度が高いケース” として「障がい者向けのクリエイティブワークショップ」があります。

    神奈川県主催の「メタバースワークショップ」について開発している事例を紹介します。

    ともいきメタバース講習会(神奈川県)

    https://www.pref.kanagawa.jp/docs/m8u/meta_koshukai.html

    https://note.com/o_ob/n/n70f16eff83b8

    一見、福祉ボランティア活動のようにも見えますが、メタバースの活用や生成AIの活用を通して、クリエイティブで『創る人を創る』ために、すべての人が使える表現技術として、メタバースのソリューションカンパニー「 REALITY xr cloud株式会社」さんや県や当事者さん、他のスタッフさんらと協力しながら、単一の企業や自治体だけでは難しい開発やAIDXな社会実装を行っています。
    もともとはデジタルハリウッド大学の杉山学長( ALSにより、困難な状況にあります。また 学位授与式では直接祝辞を述べられております)をサポートする学内活動と大学院で「 クリエイティブAIラボ」の研究として行っていた活動、そしてご自身の両親や親戚など後期高齢者の介護やQoLなど様々な思いや経験が、生成AIの時代に置いて、企業や自治体から需要が明確になってきたというシードフェーズなのです。
    法的な側面は弁護士さんなど専門家と連携しつつ、倫理面や感情面は公共セクターと民間企業の活用事例が多く求められていく時代になることを見据えて、非常に泥くさいフィールドワークを通して開発を行っています。障がい者や子供むけのワークショップをベースに、企業内リスキリングなど需要は多く、今後AICU media事業部の開発力が求められていることを毎日感じております……!

    今後、この note ではこんな活動をします!

    さて、いろいろ盛り込みすぎてしまいましたが……!
    今後この note ではもっと軽い感じで以下のような活動をしていきたいと考えております。
    ・生成AI、特にクリエイティブ分野での使いこなしテクニック
    ・生成AI関連イベントレポート
    ・ワークショップ開発情報
    ・企業でのナイスな生成AIの活用事例のご紹介(投げ込み歓迎です)
    ・企業や自治体で出会った「こんなAI問題ありました」の共有
    ・クリエイティブAIに興味がある学生さんやAI転職希望などの応援情報
    そしてライターさんや科学コミュニケーターさん募集!です!!いっしょに盛り上げていきましょう!!

    オンラインやスポットでの活動、学生インターンも歓迎だそうです!
    現在は特にコンピュータサイエンス系のインターンの応募がLinkedInから出ています。
    https://bit.ly/AICU23Int

    ご感想や情報投げ込みなどは メール media [at] aicu.ai もしくは
    こちらのTwitter(X) https://twitter.com/AICUai までお寄せいただければ幸いです!
    もちろんフォローもお忘れなく
    よろしくおねがいします

    まだまだ新人気分が抜けない Kotoneがお送りしました!

    Originally published at https://note.com on October 19, 2023.