カテゴリー: #10分で学べるAI

  • Stable ImageのEdit APIで顔を置き換えよう #10分で学べるAI

    Stable ImageのEdit APIで顔を置き換えよう #10分で学べるAI

    AIでいろいろ作ってビジネスをつくりだす「AICU部」

    ルゥくんとコト先輩がAIでいろいろ作ってビジネスをつくりだす「AICU部」の部活動。
    前回までのお話はこちら #10分で学べるAI

    今回のクライアントは「旅行代理店」です。

    どうやら何か画像で困っているようです。

    ルゥ「この写真、美味そうっすね!」

    コト先輩「これね……今回のクライアント、旅行代理店からの依頼。ツアーに参加したお客さんが送ってきた『海外の有名レストランの自撮り写真』を使って、『バエるブログを書いてほしい』という依頼なんだけど、お客さんさんの顔は出しちゃダメっていわれて頭抱えてます……」

    ルゥ「絵文字とか雑コラで顔を隠すのはダメなんですか?」

    コト先輩「やってみたんだけど、それだと『リアル感が伝わらないからってダメ』ってダメ出しされちゃった……。」

    ――自撮り写真は使うけど、顔は出しちゃダメって無茶だろ……でもこんなときこそStable Imageの「Edit API」の出番かも!

    やってみよう

    Stability AI が提供する Stability AI Developer Platform のイメージサービス のうちのひとつ「Stable Image」 のEdit APIを使って、GPUいらず、たった3分程度で商用利用できる肖像権対策のための顔置き換えを行ってみましょう。

    今回はGoogle Colabで動作するツールとして提供します。

    Stability AI のプラットフォーム APIキーの入手

    まず、このGoogle Colabで画像生成をするには Stability AI のプラットフォームを利用するAPIキーが必要です。持ってない人はここにアクセスしてAPIキーを取得するか、管理者殿にお願いしてAPIキーを発行してもらってください。

    https://platform.stability.ai/account/keys

    生成できない場合は支払い設定(https://platform.stability.ai/account/credits)を確認してください。

    Copy ❏ したら「sk-….」で始まるAPIキーをクリップボードにコピーできます。このAPIキーが流出すると他人にクレジットを勝手に使われてしまいますので管理はお気をつけて。

    自分のドライブにGoogle Colabをコピーしよう

    このリンクでコピーして使える Google Colabを配布しています。

    https://j.aicu.ai/CIEdit

    このColabを開いたら、まずは「ドライブにコピー」のボタンを押してご自身のドライブにコピーしましょう。

    Google Colabを実行してみよう

    「ドライブにコピー」できたら上のコードから▶を押して実行しましょう。

    するとGoogle Driveに接続するための許可を要求してきますので指示に従って許可してください。

    2番目のコードを実行するとAPIキーの入力を求められます。

    発行したAPIキーを入力してからEnterを押すとAPIキーの入力は完了します。

    最後に3番目のコードを実行すれば準備完了です。

    Edit APIを実行して顔を置き換えてみよう

    ここまでできたら編集したい画像をGoogleドライブ上に作成されたImage_Edit_APIフォルダに配置しましょう。

    画像ファイルの名前をColabにあるimagefileという欄に入力して実行すると顔を置き換える画像編集が自動で行われます。

    しばらくすると編集前の画像と編集された画像が Colab に表示されます。

    編集前の画像

    編集後の画像

    料理や背景はそのままに顔だけ置き換えることができました!

    また編集された画像はGoogleドライブのImage_Edit_API/editedというフォルダに保存されます。

    まとめ

    うまく顔だけ置き換えることができましたか?

    今回は Search & Replace のみを紹介しましたが、Stability AI の Edit APIには以下の機能があります。
    ・Search and Replace
    ・Inpaint
    ・Outpaint
    ・Remove Background
    ・Erase Object
    https://platform.stability.ai/

    画像

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    #10分で学べるAI

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  • #10分で学べるAI バッチファイルでバリエーション広告を生成しよう(2)解説編

    #10分で学べるAI バッチファイルでバリエーション広告を生成しよう(2)解説編

    前回紹介した、いろいろなスタイルの画像を生成しまくってくれるバッチファイル「Stable Image Core API Image Creator」の仕掛けを解説します!

    なお、概要や使い方は前回の記事をご覧ください #10分で学べるAI

    バッチファイルをダウンロード

    このリンクでダウンロードして使える バッチファイルを配布しています。

    https://j.aicu.ai/SaiImgBat

    これを無料で配ってしまうのはいかがなものか……という議論がありますが、今回はさらにこの中身を解説していきます。

    バッチファイルの中身解説

    このバッチファイルは以下の流れで動作しています

    • 設定を読み込む
    • APIキーの確認をする
    • 現在の設定を表示して確認を促す
    • APIを呼び出して生成する
    • 生成が完了したことを知らせる

    これからそれぞれの動作について説明します

    なお気になる場合はメモ帳やVisual Studio Codeなどでバッチファイルを開くと中身を直接見ることができます

    設定を読み込む

    バッチファイルが実行されると、ウィンドウタイトルなど、プログラムとして必要な機能を設定します

    @ECHO OFF
    title SIC_IMG_Creator
    setlocal enabledelayedexpansion
    cd /d %~dp0

    また設定ファイル(SIC_setting.txt)を読み込んで生成に使うAPIキーやプロンプト、スタイルを変数として保存しています

    for /f "tokens=1,* delims==" %%a in (SIC_setting.txt) do (
        set %%a=%%b
    )
    set STYLE_PRESET[1]=3d-model
    set STYLE_PRESET[2]=analog-film
    set STYLE_PRESET[3]=anime
    set STYLE_PRESET[4]=cinematic
    set STYLE_PRESET[5]=comic-book
    set STYLE_PRESET[6]=digital-art
    set STYLE_PRESET[7]=enhance
    set STYLE_PRESET[8]=fantasy-art
    set STYLE_PRESET[9]=isometric
    set STYLE_PRESET[10]=line-art
    set STYLE_PRESET[11]=low-poly
    set STYLE_PRESET[12]=modeling-compound
    set STYLE_PRESET[13]=neon-punk
    set STYLE_PRESET[14]=origami
    set STYLE_PRESET[15]=photographic
    set STYLE_PRESET[16]=pixel-art
    set STYLE_PRESET[17]=tile-texture
    set STYLE_PRESETNOW=

    APIキーの確認をする

    プログラムの説明を表示し、APIキーの確認をします

    設定ファイル保存されていたAPIキーが空だった場合、エラーとしてユーザーにAPIキーを設定ファイルに記入するよう促しプログラムを終了します

    echo Stable Image Core API Image Creatorへようこそ!
    echo このバッチファイルでは同じプロンプトで複数のスタイルの画像を連続で生成できます
    :: STABILITY_API_KEY が設定されているか確認
    if not defined STABILITY_API_KEY (
        echo エラー: APIキーがセットされていません、settings.txtに入力して保存してください
        echo APIキーを持っていない場合は https://platform.stability.ai/account/keys にアクセスしてAPIキーを取得してください
        GOTO :END_PROGRAM
        exit /b 1
    )

    現在の設定を表示して確認を促す

    設定ファイルを読み込み、APIキーも確認すると現在の設定を表示してユーザーに確認してもらいます

    さらにユーザーからの入力が「y」だった場合、次のフェーズに移ります

    set /a all_img_num=%IMG_NUM%*17
    :: 出力設定の確認
    echo 以下の設定で出力します
    echo プロンプト: %PROMPT%
    echo ネガティブプロンプト: %NEG_PROMPT%
    echo アスペクト比: %ASPECT_RATIO%
    echo 保存フォーマット: %OUTPUT_FORMAT%
    echo 出力サイクル数: %IMG_NUM%
    echo 合計出力枚数: %all_img_num%
    
    :INPUT_CONF
    ECHO この設定で生成しますか? (同じプロンプトで生成する場合、上書きされてしまいます! )
    ECHO (Y / N)
    SET CONF_SELECT=
    SET /P CONF_SELECT=
    
    IF "%CONF_SELECT%"== SET CONF_SELECT=Y
    IF /I NOT "%CONF_SELECT%"=="Y"  GOTO :END_PROGRAM

    APIを呼び出して生成する

    いよいよ Stable Image Core のAPIを呼び出して画像を生成します

    Stable Image Core ではスタイルプリセットを指定できるので、スタイルプリセットだけ変更してAPIを繰り返し呼び出します

    またAPIの呼び出しは指定されたサイクル数だけ行います

    :: API呼び出し
    :CREATE_IMG
    ECHO 画像を %all_img_num%枚 生成中...
    for /L %%n in (1,1,%IMG_NUM%) do (
        for /L %%i in (1,1,17) do (
            set STYLE_PRESET_NOW=!STYLE_PRESET[%%i]!
            echo !STYLE_PRESET_NOW!スタイル で生成中...
            curl -f -sS "https://api.stability.ai/v2beta/stable-image/generate/core" -H "authorization: %STABILITY_API_KEY%"   -H "accept: image/*"   -F prompt="%PROMPT%"  -F negative_prompt="%NEG_PROMPT%" -F style_preset="!STYLE_PRESET_NOW!" -F aspect_ratio="%ASPECT_RATIO%" -F output_format="%OUTPUT_FORMAT%" -o "./SIC_image/%PROMPT%_!STYLE_PRESET_NOW!_%%n.%OUTPUT_FORMAT%"
        )
       echo %%nサイクル 生成完了
    )
    

    APIはcurlを使って呼び出しています

    この1行だけで画像生成をすることはできますが、コマンドプロンプト上でプロンプトを編集するのは至難の技なのでテキストで編集できるようにしました

    curl -f -sS "https://api.stability.ai/v2beta/stable-image/generate/core" 
      -H "authorization: Bearer sk-MYAPIKEY" 
      -H "accept: image/*" 
      -F prompt="Lighthouse on a cliff overlooking the ocean" 
      -F output_format="webp" 
      -o "./lighthouse.webp"

    APIについての詳しい仕様は Stability AI – Developer Platformを参照してください

    生成が完了したことを知らせる

    最後に生成が完了したことをユーザーに知らせ、プログラムを終了します

    :: 結果表示
    :DISPRAY_IMG
    ECHO 生成が完了しました SIC_imageフォルダを確認してください
    
    :END_PROGRAM
    
    PAUSE
    EXIT

    まとめ

    いかがでしたか?

    たったこれだけのバッチファイルで画像生成をすることができます!

    SIC_IMG_Creator.bat に加えて、Stable Diffusion 3で画像生成ができる SD3_IMG_Creator.bat も同梱されています。ぜひ高解像度・高品質・文字入れ可能な画像生成をお楽しみください。

    ダウンロードはこちらから https://j.aicu.ai/SaiImgBat

    プロンプト例「sweet smile, 16 years old, red hair boy leaning in a classroom, anime style」

    次回予告

    コト先輩「ルゥくん、すばらしいね!クライアントも大喜びだよ」
    ルゥ「お役に立てたようで良かったです~」

    コト先輩「で、今回の依頼があった不動産屋さんの紹介を受けて、新規の依頼が舞い込んだよ……!」
    ルゥ「えー!トントン拍子じゃないすかぁ……🫠」

    次回はEdit APIを用いて自撮り写真の顔を置き換えちゃいます!

    次回の #10分で学べるAI をお楽しみに!


    AICUmediaでは今後もStable Diffusion 3.0 やStable Image Core を用いた記事を発信していく予定です

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    生成AI時代に「つくる人をつくる」AICU社、生成AIリーディング企業「Stability AI」と戦略提携 

    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000133647.html

  • #10分で学べるAI バッチファイルでバリエーション広告を生成(1)使ってみよう編

    #10分で学べるAI バッチファイルでバリエーション広告を生成(1)使ってみよう編

    Google Slidesで新築分譲マンションのバリエーション広告を大量生成…したはいいけど…ええっ!?

    前回、知り合いの不動産会社から依頼された案件のため、

    新築分譲マンションのバリエーション広告を大量生成できるGoogle Slidesを作成した2人でしたが……。

    前回のSTORY #10分で学べるAI

    Google Slidesでバリエーション広告を大量生成 

    ★バリエーション広告:さまざまな対象者に向けて制作する多様性のある広告

    以下、アイキュー部のDiscordでのやり取りです

    ルゥ「コト先輩~、Google Slides作っておきましたよ~」

    コト先輩「わあ!すごいのができたね!!早速クライアントに提出してくる!」

    (…しばらく後…)

    コト先輩「ルゥくんゴメェン!今回のクライアントは『Google Slides禁止!』だそうです!!」

    ルゥ「うええええええええ!先に聞いてきてくださいよ!!」

    コト先輩「今回のクライアントさんからの依頼によると、『オペレーターさんの作業環境は追加ソフトのインストールが禁止されている事務用ノートPC』、だそうです」

    ルゥ「えっ、ゲーミングPCとかは期待してなかったけど……それじゃあGPUは全く期待できないじゃん!」

    Koto「一応期限は半日だけ延長してもらえたけど、『最低15パターンは譲れない』っていわれちゃった」

    ルゥ「どうしてこんな案件受けちゃったんですか!」

    ――こんな環境でも動くものってバッチファイルくらいか…ってバッチファイルでもAPIは呼び出せるんだから Stability AI の Stable Image Core も使えるかも!

    やってみよう

    Stability AI が提供する Stability AI Developer Platform のイメージサービス のうちのひとつ「Stable Image Core」 のAPIを使って、GPUいらず、たった3分程度で商用利用できるバリエーション広告(さまざまな対象者に向けて制作する多様性のある広告)画像を様々なスタイル画像で生成してみましょう。今回はバッチファイルだけ、ノーコードで利用できるツールとして提供します。

    Stability AI のプラットフォーム APIキーの入手

    まず、このバッチファイルで画像生成をするには Stability AI のプラットフォームを利用するAPIキーが必要です。持ってない人はここにアクセスしてAPIキーを取得するか、管理者殿にお願いしてキーを発行してもらってください。

    https://platform.stability.ai/account/keys

    生成できない場合は支払い設定(https://platform.stability.ai/account/credits)を確認してください。

    Copy ❏ したら「sk-….」で始まるAPIキーをクリップボードにコピーできます。このAPIキーが流出すると勝手に使われてしまいますので管理はお気をつけて。

    次のステップに進みます。

    バッチファイルをダウンロード

    このリンクでダウンロードして使える バッチファイルを配布しています。

    ダウンロードしたら解凍して中身を確認してください

    https://j.aicu.ai/SaiImgBat

    設定ファイルを開いてAPIキーを設定

    生成する前にAPIキーを設定します

    SIC_settingという名前のテキストファイルがあるのでメモ帳で開いて、

    「STABILITY_API_KEY=」と書かれている部分の後ろに先ほどコピーしたAPIキーを貼り付けて保存します。

    これだけで画像を生成できるようになりました!

    設定を確認しよう

    生成する前に設定を確認しましょう

    先ほどAPIキーを入力したテキストファイルから以下の項目を設定できます。

    ・プロンプト

    ・ネガティブプロンプト

    ・アスペクト比

    ・出力フォーマット

    ・生成サイクル数

    設定するにはそれぞれの項目の「=」より後ろを書き換えてから保存してください。

    バッチファイルを実行して画像生成!

    いよいよバッチファイルを実行しましょう。

    SIC_IMG_Creatorというバッチファイルをダブルクリックすると実行できます。

    初回はスマートスクリーンの確認画面が出ます。危険なバッチファイルではありませんので詳細情報を押すと実行ボタンが現れます

    ※ここで管理者様に止められてしまう環境の場合は、貴社の情報システム管理部門殿にお願いしてください。

    起動するとこのような黒怖いコマンドプロンプト画面が現れます。

    ここで生成する画像のプロンプトや枚数を確認できます。

    「y」と入力してEnterキーを押下すると生成が開始されます。

    すべてのスタイルで生成が完了するまで大体3分ぐらいかかります。

    生成された画像を確認する

    生成された画像はSIC_Imageというフォルダに格納されています。

    前回と同じ流れが作れそうです!

    まとめ

    いかがでしたか?

    たったこれだけで様々なスタイルの画像を生成をすることができます!

    AICUmediaでは今後もStable Diffusion 3.0 やStable Image Core を用いた記事を発信していく予定です

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    次回予告

    次回はこのプログラムの中身を解説しちゃいます!お楽しみに!

    #10分で学べるAI

    #10分で学べるAI シリーズ

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  • #10分で学べるAI Google Slidesでバリエーション広告を大量生成

    #10分で学べるAI Google Slidesでバリエーション広告を大量生成

    「ようこそ!アイキュー部」-1話

    「AIでクリエイティブなビジネスをする!」をテーマに学内起業コンテストにエントリー提案をして「アイキュー部」を設立したKotoちゃん。

    今日は知り合いの不動産会社から依頼された案件に取り組んでいます。

    Koto「あ~あ、新築分譲マンションのバリエーション広告を作ってくれ……って頼まれたんだけど、今日はもう帰らないと…ルゥくん、あと頼むわね!」

    ★バリエーション広告:さまざまな対象者に向けて制作する多様性のある広告

    ルゥ「Koto先輩!?待ってください、何やってるんですか?」
    Koto「え……?アイキュー部で受けたバイトなんですが何か問題でも?」
    ルゥ「そうなんだ……って!なんで手で作ってるんですか?『AIでクリエイティブなビジネスする』ってのがこの部活なんですよね??」
    Koto「私は『アートイラスト・キュレーション部』の略のつもりで「AICU部」って書いたつもりなんだけど……審査員の先生にウケが良かったのでついそのまま……」
    ルゥ「押し切られちゃったんですか!?」
    Koto「こうやって部室も案件もらえたし、いいじゃない。しっかり稼ぎましょ」

    ルゥ「まあ……そうですね、で、これは何なんですか?」

    Koto「わからないの?『マンションポエム』よ!!」
    ルゥ「『上質が佇む(たたずむ)至高の邸宅』……なんだかよくわからないけどこれがあるだけでリッチな感じしますね」
    Koto「『これをできるだけ多くのバリエーションを作ってこい』というのがクライアントから出された課題よ」
    ルゥ「たしかにAI画像生成でできなくもなさそうだけど……これをいくらで受けたんですか?」
    Koto「ああ!もう帰らないと門限が!じゃあ私が家につくまでに、そのAI画像生成とやらで、最低15パターンをGoogle Slidesに作っておいてね!」
    ルゥ「ひぃ」

    ――どうしよう、突然、大量の広告ビジュアルの生成を頼まれちゃった。画像生成しようにもGPUもないしな…。

    あ、でもこんな時は… Stability AI の Stable Image CoreGoogle Apps Scripts が使えるかも!

    ……とおもったら、即実行。こんな感じに出来上がってました!

    ▼「ようこそ!アイキュー部」-1話(後編)はこの技術解説の続きにあります▼

    やってみよう

    Stability AI が提供する Stability AI Developer Platform のイメージサービス のうちのひとつ「Stable Image Core」 のAPIを使って、GPUいらず、たった3分程度で商用利用できるバリエーション広告(さまざまな対象者に向けて制作する多様性のある広告)画像を様々なスタイル画像で生成してみましょう。今回はGoogle Slidesだけ、ノーコードで利用できるツールとして提供します。

    Stability AI のプラットフォーム APIキーの入手

    まず、このプログラムで画像生成をするには Stability AI のプラットフォームを利用するAPIキーが必要です。持ってない人はここにアクセスしてAPIキーを取得するか、管理者殿にお願いしてキーを発行してもらってください。

    https://platform.stability.ai/account/keys

    生成できない場合は支払い設定(https://platform.stability.ai/account/credits)を確認してください。

    Copy ❏ したら「sk-….」で始まるAPIキーをクリップボードにコピーできます。このAPIキーが流出すると勝手に使われてしまいますので管理はお気をつけて。

    次のステップに進みます。

    Google Slides コピーして自分のDriveに

    このリンクでコピーして使える Google Slidesを配布しています。
    お使いのGoogleアカウントでアクセスしてください。

    https://j.aicu.ai/SAIAD

    こんな画面のGoogle Slidesが表示されます。このあと自分のDriveにコピーしていきます。

    ファイル⇢「コピーを作成」⇢「プレゼンテーション全体」を実行します。

    「ドキュメントをコピー」のダイアログが表示されますので、そのまま「コピーを作成」ボタンを押してください。

    初回起動でAPIキーを設定

    まず最初に、APIキーを設定します。

    スライドの上に以下のようなダイアログが表示されます。コピーした直後に表示されるはずです。

    [S.] Stability AI Platform API Key Required

    このツールでは、画像を生成するために Stability AI プラットフォームの APIキー が必要です。
    お持ちでない場合は、https://platform.stability.ai/account/keys でAPIキーを取得してください。

    This program requires a Stability.ai API key to generate images.
    If you do not have one, please visit https://platform.stability.ai/account/keys to obtain an API key.

    と表示されますので、冒頭で取得した「sk-」で始まる51文字のAPIキーを貼り付けてOKを押してください。

    もし、コピー直後のダイアログで設定しそびれた人は、メニューの[AI Image Generator]⇢[Set API key]を実行することで設定できます。

    スクリプト実行権限の設定

    次に、APIキーの動作確認とスクリプト実行権限の許可を行います。メニューの3番目「Generate Images」を選んでみてください。

    「認証が必要です」というダイアログが表示されるはずです。

    スクリプト実行権限を許可していきます。

    現在お使いのGmailアドレスが表示されているはずです。

    スクリプト実行権限を許可するアカウントを選びましょう。保存先ドライブを選択する意味もありますので、実験目的であれば、まずは個人をおすすめします。

    アカウントを選択すると、今度は 「⚠️ このアプリは Google で確認されていません」という警告が表示されます。危険なアプリではありませんので左下の「詳細」を押して行きます。

    最後に「AICU-AdGenerator(安全ではないページ)に移動」を押して、各サービスへの許可を設定していきます。

    許可ボタンを押すことでドライブへの閲覧、書き込み権限、スライドの編集、外部サービス(Stability AIのAPI)へのアクセスを許可します。編集履歴などはお使いのGmailアカウントで実行したことが記録されますし、知らないうちに実行するような処理にはなっておりませんのでご安心ください。

    権限の設定が終わったら、再度メニューの3番目「Generate Images」を選んでみてください。

    「スクリプトを実行しています」が表示され、画像の生成がはじまります。

    3分程度で、「画像の生成が完了しました。フォルダを確認してください」が表示されるはずです。

    Google Driveのマイドライブ直下「AICU-Stability-AdGenerator https://j.aicu.ai/SAIAD のコピー」というフォルダに以下のような画像が生成されていれば成功です!

    これは同じプロンプトに対して、 異なるスタイルが15種類適用された画像になります。

    Google Slides自動生成とキャッチコピーの配置

    これで終わり!でもいいと思ったのですが、クライアントの要求は画像の生成だけでなく、「マンションポエム」と呼ばれるキャッチコピーも含まれるような気がしたので、もうひと押しGoogle Slidesで頑張ってみます。

    Kotoさんが作っていたスライドにあったキャッチコピー「上質が佇む至高の邸宅。」とスタイルを第1ページに設定してあります。こちらは自由に編集していただいて構いません。

    これで準備は完了です!

    下の[Prompt=]に生成したいもの,
    [NP=] に見たくないものを英語で入れて
    メニューの3番目の[AI Image Generator]⇢[Add Slides by all styles] を選んでみてください。

    「スクリプトを実行しています」と表示されます。

    この後の結果が出るまでは、数分かかります。無事に生成されるとこのように15枚のスライドがキャッチコピー付きで生成されます。左下のスライド一覧表示にしてみましょう。

    初期状態では「Prompt=urban tokyo bayfront skyline residences ad luxury super rich visual」(プロンプト=東京ベイフロントのスカイライン・レジデンス広告の豪華なスーパー・リッチ・ビジュアル)となっているので、このまま何度でも「Add Slides by all styles」を実行すれば15枚づつ、東京湾ベイエリアの高級そうな住居の画像が生成されます。第1ページにある「Prompt=」と「NP=」を変えるだけなので、例えばこんなプロンプトにしてみます

    Prompt=Paris urban apartment  パリの都会のアパルトマン
    NP=Nsfw, worst quality
      (ネガティヴ・プロンプト)職場にふさわしくない、悪いクオリティ

    Stability AIの Stable Image Core API に実装されている多様なスタイルのおかげで、自然なバリエーション広告を生成できています。ネガティヴ・プロンプトのおかげもあってか、あまり出来の悪いスライドはありませんが、不要なスライドやキャッチコピーの修正を行って完成です。

    このSlidesに追加してある「AI Image Generator」メニューから実行できる機能の詳細は以下のとおりです。

    ・ Set API Key:Stability AI のAPIキーを設定します。

    ・Add Slides by all styles:タイトル(1枚目のスライド)で「Prompt=」で与えられたプロンプトと「NP=」で与えられたネガティブプロンプト(英語)から Stability AIの Stable Image Core API を使用して15種類のスタイル適用済み画像をGPU不要で画像を生成し、1枚生成されるごとに、スライドの画面全体に表示されるように背景画像として配置しています。追加された各スライドのタイトルとメモに 使用したstyleとプロンプトを設定しています。

    ・Generate Images:タイトル(1枚目のスライド)で与えられたプロンプトから、スライドのファイル名と同じ名前のディレクトリにすべてのスタイルの‪2,040 x 1,152‬pixelsの画像を15スタイル生成します。

    ・Save All Slides:PDF がDriveに保存されます。Google Slidesの[ファイル]⇢[ダウンロード]で保存でも構いません。

    ・15スタイルの生成は3分程度で51credit (80円ぐらい)です。

    ※安全のため、他人とシェアするときは Set API Keyを使って有効ではないAPIキーを設定しておくことをおすすめします。
    ※本ツールのソースコードが気になる方は Google Slides上でスクリプトエディタをご参照ください。このコードの著作権はAICU Inc. が保有しています。この記事で公開されているツールの使用における損害等についてAICU Inc.は責任を負いません。
    ※実際の広告等への利用など Stable Diffusionの商用利用に関するご質問は sai@aicu.ai までお問い合わせください。

    技術解説「Slidesだけでも画像生成できる」

    Google SlidesをコピーしてAPIキーを貼り付けるだけで様々なスタイルの画像を生成をすることができました!

    AICU media では今後も話題の Stable Diffusion 3.0 やStable Image Core を用いた記事を発信していく予定です。面白かったらぜひフォロー、いいねをお願いします!

    次回予告

    さてその後のアイキュー部のDiscordでのやり取りです

    ルゥ「Koto先輩~、Google Slides作っておきましたよ~」
    Koto「わあ!すごいのができたね!!早速クライアントに提出してくる!」

    (…しばらく後…)

    Koto「ルゥくんゴメェン!今回のクライアントは『Google Slides禁止!』だそうです!!」
    ルゥ「うええええええええ!先に聞いてきてくださいよ!!」

    せっかくルゥくんが頑張って作ったGoogle Slidesですが、別のアプローチを探さねばならないようです。

    #10分で学べるAI いかがでしたでしょうか?ご感想は X@AICUai までいただけると幸いです。

    続きはこちら

    漫画「ようこそアイキュー部」はこちらに続きます!

    ▼ようこそ!アイキュー部 第1話 https://note.com/aicu/n/ne878b6d68004

    ▼AICUマガジン5月号 https://j.aicu.ai/Mag2405

  • 日報を画像生成でバエさせる #10分で学べるAI

    日報を画像生成でバエさせる #10分で学べるAI

    新企画「#10分で学べるAI」

    「つくる人をつくる」AICU新人ライターのNaruです。初の原稿となる今回は、Stability AIが提供しているStable Diffusion 3 APIを用いた画像生成ついて、忙しいビジネスパーソンがめっちゃ使えそうなテクニックを #10分で学べるAI というシリーズで紹介していきたいと思います。

    今すぐ終業、でもバエる絵が見つからない…。

    「提案書や日報にバエる、インパクトがある画像がほしいな…」と思ったこと、ありませんか?でもライセンスフリーの画像検索では画像的にも著作権的に微妙…有料のストックフォトを日報に使うなんて予算がない…そんなあなたに送る、画像生成テクニックです。

    <設定>新入社員のSくん
    新人研修ももうすぐ終わり…毎日の日報もネタがつきてきました。今すぐスライドのトップページに16:9の画像を付け足して、BOSSに送りつけて帰宅したい…!でも検索しても検索してもバエる絵が見つからない…!

    ふと某ChatGPT 4oさんにお願いしてみました。
    「今日の日報に使える16:9のバエる画像がほしい」

    うーん、ちょっと、微妙すぎやしませんか。ここは日本ですし。

    ちなみに今日は飛び込み営業で、 日焼けした27歳の元気なスタートアップ企業の社長さんにお会いしました。というレポートしたいので、そんな感じの絵を作りたかったのです。

    そしてBOSSから注文が入りました。

    「今日の日付を入れて」

    いま16時30分ですよ?

    出来上がった画像がこれです。

    念の為、ソースコードへのリンクがあったので確認してみました。

    from PIL import Image, ImageDraw, ImageFont
    import matplotlib.font_manager as fm
    
    # Load the image
    image_path = "/mnt/data/A_vibrant,_eye-catching_image_for_a_daily_report,_.png"
    image = Image.open(image_path)
    
    # Define the date text
    date_text = "2024年5月20日"
    
    # Get a font
    # Using a default font as an example
    font_path = fm.findSystemFonts(fontpaths=None, fontext='ttf')[0]
    font = ImageFont.truetype(font_path, 40)
    
    # Initialize ImageDraw
    draw = ImageDraw.Draw(image)
    
    # Define the text position and color
    text_position = (image.width - 300, image.height - 70)
    text_color = (255, 255, 255)  # White color
    
    # Add the date text to the image
    draw.text(text_position, date_text, font=font, fill=text_color)
    
    # Save the edited image
    output_path = "/mnt/data/A_vibrant_image_with_date.png"
    image.save(output_path)
    
    output_path

    ちがう!僕がやりたいのはこういうことじゃない…!

    僕が作りたいのは、こういうインパクトがある絵です。

    ギラッギラです

    ギラッギラなカバーアートでぜひともBOSSに読んでもらいたい!
    ですが、
    必要な知識は AICU media の過去記事だけで十分でした。
    非エンジニアでも大丈夫、コーディングはゼロ、絵心もゼロです。
    さて作っていきましょう。

    必要なもの

    • Google Colab(無料アカウントでOK)
    • Stability AI のアカウント

    Stability AIのアカウントを持っていない人は https://platform.stability.ai/ にアクセスすると作成できます。

    右上からアカウントを作成できます

    セットアップしよう

    APIキーを取得する

    まずはGoogle Colabで呼び出すためのAPIキーを用意しましょう。

    https://platform.stability.ai/account/keys

    https://platform.stability.ai/account/keys にアクセスするとAPIの管理画面に行くことができます。

    ここでAPIキーを発行できます

    右上にあるCreate API Key というボタンを押すと新しくAPIキーが発行されます。
    なおAPIの呼び出しにはクレジットを使うので不足した人は適宜追加をしてください。

    クレジットはDreamStudioと共通です。10ドルは僕の時給よりも安いです。

    Colabでプログラムを実行する

    今回は実行に必要なPythonコードをアナタのために限定で用意しました。
    日本語解説付きです。

    https://colab.research.google.com/drive/1mc1iQyIDT7FTO74SWcGqqHItUr9nkIC8?usp=sharing

    GitHubは こちら ✨️現在はGitHubに バグ があるのでひと手間あります。

    このColabを開いたら、まずは「ドライブにコピー」のボタンを押してからはじめのコードを▶を押して実行しましょう。

    ドライブにコピーをお忘れなく
    これで必要なライブラリをインポートできます

    次のコードを実行して、取得したAPIキーを入力します。

    実行すると入力画面が現れます

    最後のコードで画像生成の機能を準備します。

    モデルをColab上に用意しないので非常に速いです

    これで画像を生成する準備ができました!


    実際に生成してみよう

    いよいよ画像の生成に取り掛かります。
    下にスクロールするとプロンプトの入力画面があるので[prompt]に生成したい画像を入力し、実行します。

    ここまで正しくできていれば ▶ を押すたびに画像が生成されます。

    文字までしっかりと生成されました!
    ※日本語はまだ書けないっぽいです。

    さて日報のカバーイラスト作っていきます

    ここまでの部分は何度でも再利用できます。
    今日の日報も明日の日報も今週末の日報も、これでイケるって寸法です。

    今日の飛び込み営業で体験した日焼けした27歳の元気なスタートアップ企業の社長さんというレポートにふさわしいカバーイラストを作りましょう。

    [Prompt]にプロンプトを入力しますが、英語で入力する必要があります。
    ここは大人しくDeepLを使いましょう、早く退勤しないとなので。

    https://www.deepl.com/ja/translator/l/ja/en-US

    日報の表紙イラスト、日焼けした27歳の元気な日本人社長のマンガ。右下に「5/20th」の文字。

    Cover illustration of the daily bulletin, a manga of a Japanese president tanned, energetic 27-year-old man, With the words “May/20th” in the lower right corner.

    prompt: Cover illustration of the daily bulletin, a manga of a Japanese president tanned, energetic 27-year-old man, With the words “May/20th” in the lower right corner.

    negative_prompt: NSFW

    aspect_ratio: 16:9

    output_format: png

    こんな感じに入力して▶を押します。

    気に入る画像になるまで、何度でも押しましょう。数秒で生成されます。
    SD3は実写も綺麗ですが、イラストレーションとか漫画も得意です。
    美少女っぽいのもめちゃ良いですが、オジサンが好きそうな絵も作れます。

    どやっ!

    どやっ!

    ちょうどイメージぴったりです!
    このカバーアートに続くレポートの本文にはもちろん、この若くて何か大きなことをしでかしそうな社長さんへの提案が記載されています。
    きっとBOSSも興味を持って読んでくれることでしょう!

    明日からはこの[Prompt]を書き換えるだけです!やったぜ

    10分でできましたか?

    今回はここで終わります。また次回もぜひ読んでください!

    なおStable Diffusion 3 APIの技術詳細についてはこちらで紹介しているのでぜひ読んでくださいね~。

    https://note.com/aicu/n/n838bf71a361f

    https://note.com/aicu/n/ne2fe8a0073b0


    ✨️以上のように業務で仕事でパッと使える画像生成を社内やサービスに導入したい、使いこなせる社員をパッと育成したい!そんな需要がございましたら sai@aicu.ai までどうぞご相談ください。

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    https://corp.aicu.ai/ja/stability-ai

    https://corp.aicu.ai/ja/stability-ai-membership

    Originally published at https://note.com on May 20, 2024.