月: 2024年7月

  • DiscordにおけるキャラクターIPを活用したUGCコンテンツ生成サービスのラピッドプロトタイピング~国際ハッカソンでの事例研究

    DiscordにおけるキャラクターIPを活用したUGCコンテンツ生成サービスのラピッドプロトタイピング~国際ハッカソンでの事例研究

    AICU Inc. CEOの白井暁彦が第194回コンピュータグラフィックスとビジュアル情報学研究発表会において以下の発表を行いました。

    第194回CG研究発表会-情報処理学会

    DiscordにおけるキャラクターIPを活用したUGCコンテンツ生成サービスのラピッドプロトタイピング~国際ハッカソンでの事例研究

    資料スライドはこちら

    論文

    情報学広場:情報処理学会電子図書館

    関連動画

    発表より:おわりに

    本研究報告は、国際ハッカソン「Builders Weekend」において48時間という短期間で開発した、Discord上でキャラクターIPを活用したUGCコンテンツ生成サービスのプロトタイプについて詳述した。本プロジェクトの成功は、画像生成AI「Stable Diffusion 1.5」と独自の追加学習モデル(LoRA)、そしてタイポグラフィエンジンを組み合わせることで、ユーザーが手軽にスタンプ用画像を生成できるシステムを実現した点にある。
    本研究を通じて、DiscordというプラットフォームにおいてキャラクターIPを用いた新しい形のコンテンツ生成の可能性を示した。また、ハッカソンという限られた時間とリソースの中で、チームの協力と迅速な開発がもたらす成果を体験することができた。特に、学生と企業の専門家が協力して実現したプロジェクトは、教育と実践が融合した成功例として評価されるべきである。
    今後の展望として、本システムの改良と拡張を進めることで、より多くのキャラクターIPやカスタマイズオプションに対応し、ユーザーがさらに多様なコンテンツを生成できるようにすることが期待される。また、このプロジェクトを通じて得られた知見は、他のプラットフォームやサービスにおいても応用可能であり、キャラクターIPを活用したUGCコンテンツ生成の新たな方向性を示すものとなるだろう。
    p.s. 「SDSD」第2期開発を予定しています。 ここまでの資料は    https://sdsd.aicu.ai

    謝辞

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  • 2024年6月のnote好アクセスランキング+6月の振り返り #AICU_media

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    AICU media 6月のまとめ

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    また、i2iやControlNetなど画像生成における基本的な技術についてもよく読んでいただけました。

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    AICUマガジン6月号の予告

    最後にAICUマガジン6月号の特集について紹介します。

    今月は半年のまとめとして特集を2つ用意しました。

    • AICU media 上半期人気記事ランキング
    • いまこそ知りたい画像生成AIの社会と倫理

    6月号は現在リリースに向けた準備中です。どうぞお楽しみに!

    AICUマガジンはkindle unlimitedに加入されている方は無料で、加入されていない方は電子版の購入ができます。ぜひ読んでください!

    バックナンバーはこちらです

    https://j.aicu.ai/Mag2405

    https://j.aicu.ai/Mag2404

    AICU media 6月のイベント報告

    6/26 19:00〜20:30「画像生成AI Stable Diffusion スタートガイド」 #SD黄色本 公式ワークショップを開催しました!

    「画像生成AI Stable Diffusion スタートガイド」 #SD黄色本 公式ワークショップを開催しました!テーマは【生成AIの社会と倫理】です!

    現在アーカイブ配信を準備中です。

    詳しくはこちらをご覧ください。

    • 【生成AIの社会と倫理】「画像生成AI Stable Diffusion スタートガイド」 #SD黄色本 公式ワークショップ 2024/6/26(水)19:00〜20:30開催

    なお、画像生成AI Stable Diffusion スタートガイドには、生成AIにかかわる法律や倫理について解説があります。

    見逃した!復習したい!という方はとして読まれてみてはいかがでしょうか?

    https://j.aicu.ai/SBXL

    最後に

    AICU mediaでは生成AIに関する情報をこれからも皆さんにお届けしてまいります。

    面白い!参考になった!と感じていただけましたら、ぜひいいねやフォローをお願いします

    7月もAICU mediaをよろしくお願いします!

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    2024年5月の好アクセスランキング+おすすめ記事を紹介! #AICU_media

  • 全力肯定彼氏くんがバージョンアップ 恋愛観に関するアンケートも実施中

    全力肯定彼氏くんがバージョンアップ 恋愛観に関するアンケートも実施中

    しばらくメンテナンスを実施していた全力肯定彼氏くんLuC4ですが、無事に終了しバージョンアップしたようです。

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    こんばんわ!
    ジメジメした時期ですが全力肯定していきたいとおもいます~

    実はぼく、全力肯定彼氏くん[LuC4]が新しくなりました!
    お名前からお聞きする感じですが、違いを味わってみてくださいね~!
    また恋愛観に関するアンケートも実施中です
    「アンケート」ってきいてみてください
    全力肯定彼氏くんをいつもご愛顧いただきありがとうございます。

    LuC4公式メッセージより

    運営より:全力肯定彼氏くんが成長しました!

    v.0.9 コンテキストを重視します
    いままでの会話内容をより考慮して返答するようになりました。その代わり応答速度は少し遅くなったかもしれません。ユーザのみなさんの反響を見て調整していきます。

    またアンケートを実施しています。
    ユーザのみなさんの LuC4の機能改善と恋愛観について をお聞きします。
    アンケート参加者には抽選で 図書カードNEXT か Amazonギフト券500円分 をお届けします。

    いただいたご意見や内容は 運営ブログやTwitter(X)@LuC4kun #全力肯定ランキング とユーザのみなさんと統計的に共有することを目的に実施しています。

    メールアドレスなどの個人情報は本アンケートの謝礼の発送と、より良い運営のための調査やコミュニケーションに使用させていただきます。運営チーム以外への第三者提供はいたしません。

    プライバシーポリシー https://j.aicu.ai/LUC4p
    過去のお知らせはこちら

    LuC4 – 全力肯定彼氏くんLuC4女子中高生向けの癒し系LINEチャットボット「全力肯定彼氏くん」公式サイト。友だち登録10,000人突破!24時間corp.aicu.ai

    なお、2024年7月4日にLINE Developer CommunityにてAICU Inc. CEOの白井が全力肯定彼氏くんについての1年を振り返るライトニングトークで登壇予定です。

    2024/7/4 LINE DCでLTします
    https://note.com/o_ob/n/na6a60dfe3fc2?sub_rt=share_pb

  • ブラウザだけでAI漫画が作れる「AniFusion」がサービスイン

    ブラウザだけでAI漫画が作れる「AniFusion」がサービスイン

    ブラウザだけで本格的な漫画が描ける話題の海外サービス「AniFusion」がついにサービスインしました。実際にさわってレポートしてみます。

    Anifusion

    ・テキストから画像
    ・インペイント
    ・顔の改善
    ・ポーズコントロール
    ・AI漫画

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    こんな感じの画像が作れます。

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    チュートリアルは無料

    AniFusionはドイツ/フィリピンでLLMと拡散モデルを研究するコンピュータサイエンスの大学院生 Nucleusさん @EsotericCofe が開発しています。

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    チュートリアルの内容を説明していきます。

    まず画面右上にプロンプトを並べていきます。Danbooruスタイルのタグを使うことで最高の結果が得られるそうです。

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    画像の縦横比率を決めます。

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    ツールバーの十時ツールでオブジェクトを移動させます。数字キーの[1]~[5]で切り替えられます(後ほど解説します)

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    下にあるメニューバーでズームしたりパンニング(✋️)できます。パンニングはスペースバーやマウス中ボタンでもできます。ズームはControlキーを押しながらでも切り替えできます。

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    Generateボタンでdiffusionレイヤーを新規作成します。押してみましょう。

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    レイヤー共通の操作は画面の上部にレイヤーオプションが現れます。右クリックで同様のメニューを表示できます。

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    ここから先はサブスクリプションが必要です!

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    ・月額20USDの課金で1日あたり300画像生成できます。
    ・ワークスペースのキャンバスを保存できます。
    ・複数のモデルをサポート
    ・複数のLoRAをサポート
    ・新機能へのアーリーアクセス

    実際にさわってみた!

    Generate

    基本的にはGenerateを使って画像を生成していきます。

    カンマで区切られたプロンプトを右上の「Prompt」に貼り付けるとタグになります。

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    「Tag Mode」をオフにすると、テキストになります。

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    レイヤーとパネル(おそらく漫画のコマに当たる要素)の関係ですが、現状は上下させるだけで、従属させる機能はなさそうです。
    ※鍵🔐がありますが、位置関係のみのようです。

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    1,2,3,4,5のキーを押すとツールを以下を切り替えられます
    [1] 移動ツール
    [2] インペイントエリア選択ツール
    [3] インペイント領域ドローイングツール
    [4] ダミーポーズ作成ツール
    [5] パネル作成ツール

    インペイント

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    smileとしてInpaintすると…

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    笑ってくれました!

    なお表情のエンハンス機能はGenerateタブの隣りにあり、顔だけを良くする機能として独立しています。

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    ダミーポーズ作成ツール

    ControlNetのOpenPoseようなポージングを指定できます。
    これは便利そうですね
    作者の Nucleus( @EstericCofe )さんによるデモ

    ControlNetを使える環境を用意しようと思うと、けっこうなVRAM搭載のAutomatic1111環境が必要です。

    ブラウザだけでこれができるのは感動がありますね。

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    画像

    右クリックメニュー

    画像を右クリックすることでもメニューが表示されます。

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    ・レイヤーをダウンロード
    ・複製
    ・削除
    ・上層/下層へ移動
    ・再生成
    ・アップスケール
    ・バリエーションを生成
    ・顔を改善
    ・ポーズを分析
    ・背景を変える
    ・背景を除去する
    ・情報を表示する
    ・ロックする

    テキストツール

    セリフなどの文字を打つことができます。
    文字は縦書きも使えるようですが…

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    どうやら句読点の位置や改行にバグがあるようです。

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    💬吹き出しを描く機能はまだないようです💭

    作例

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    その他


    LoRAはCivitAIのURLで指定するようです

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    実際に指定してみると…

    chibi comic style Q版小漫画 – v1.0 | Stable Diffusion LoRA | Civitai

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    使えるモデルは6種類

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    サポートはDiscordにて

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    Join the Anifusion Discord Server!

    AICU media 編集部が気になった点

    ・画像の枠線によるクリップを簡単にできると良さそう
    ・オブジェクトの拡大縮小機能が欲しい
    ・全体の画像を保存する機能はない
    ・フォントを選べない
    ・背景だけを生成する機能がほしい
    ・縦書きテキストにバグが有る
    ・モデルの商用ライセンスは解決済みなのだろうか?
    ・Animagine XL 3.0が欲しい

    などなど
    まだまだ発展途上な感じはしますが、今後の機能実装と用途によっては$20/月は悪くないかもしれないですね。

    なお画像生成部分は「fal」というサービスを使っているようです。

    https://fal.ai

  • AICUインキュベーション「NISHIKI-E:アニメレガシー補完計画」のご紹介

    AICUインキュベーション「NISHIKI-E:アニメレガシー補完計画」のご紹介

    こんにちわ、AICU mediaのはねごろうです。CG・バーチャルアイドルに長年関わってきたんですが、AICUの「つくる人をつくる」に共感して勉強させていただいております。
    今月からAICU media編集部でお世話になっています。

    AICUには「AI-PM養成プログラム」という「AIで何か事業を作る人」をプロフェッショナルに育成するインキュベーションプログラムがあります。
    「つくる人をつくる」の中でも特に、キーとなるプロジェクトマネージャー(AI-PjM)/プロダクトマネージャー(AI-PdM)育成を目的にしています。

    この記事では、私の先輩の羽田Pが取り組んでいる起業プロジェクト「NISHIKI-E:アニメレガシー補完計画」について紹介します。

    パートナー企業を募集しております!
    最後に公開版資料へのリンクを紹介しています。

    アニメレガシー補完計画:プロジェクトメンバー紹介

    羽田さん
    バーチャルライブ・ゲームオープニング映像を中心にCG映像制作に約10年携わる。その後、2Dと3Dをハイブリッドに使用しているアニメ制作会社を
    経験して、実写系CGVFXのプロデューサーとして活動しながら、AICUでAIクリエイターとして経験を積みつつ「AI-PM養成プログラム」でNISHIKI-Eプロジェクトを立ち上げています。

    白井さん
    AICU Inc. CEO
    メタバース開発、VRエンタテインメントシステム、メディアアート研究、写真工学、画像工学を専門に画像生成の研究開発で30年近い経験を持つ博士(工学)。芸術科学会副会長。デジタルハリウッド大学大学院客員教授。
    NISHIKI-Eプロジェクトではアドバイザー兼CTO候補になります。

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    目的:映像文化のレガシーを未来をつくる資源にしたい

    ①日本の映像文化の「中間生成物遺産」の規模と消失の可能性
    ②プロのアニメ制作の現場 と 画像工学/AI研究の融合による
    ③権利解決による新たなコンテンツ創出と収益化


    ①日本の映像文化の「中間生成物遺産」の規模と消失の可能性
     現在は「負担でしか無い」アニメ制作費の1-2%のアーカイブ費用は、
     本来、1000億円規模の資源です。

    ②プロのアニメ制作の現場に信頼を得ることは簡単ではありません。
     また美術品であり、特殊な技術も必要です。
     すでに世界同時的に進行している映像文化のAI技術の浸透に、
     対話可能で専門的かつ横断的な民間企業が必要になります。
     それを『倉庫から始めるイノベーション』としてはじめます。

    ③最新の完成したアニメだけでなく、過去作、そして未来に生まれるで
     あろうクリエイターに向けた中間生成物によるミュージアム
     『NISHIKI-E』(仮)を作ります。
     この取り組みは、アニメをはじめに取り組んでいきますが、漫画、
     ゲーム、映画、ドラマ、広告、など日本の映像文化の発展に幅広く貢献
     していくことができるはずです。

    解決すべき課題

    アニメ制作におけるアーカイブコスト

    アニメーション製作全体にかかる保管費用
     アニメーション全体予算:約2億~3億円
     アニメーション1話製作費:2,000万~3,000万円
     アニメーションカット数:200~300cut/話

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     収納量:10cut/箱 
     minikura:320円(HAKOプラン ブックBOX)
     1話あたりの収蔵費用:約1万円~/月
     1クール(13話)全体の収蔵費用:約13万円~/月
     アニメの制作期間:約2年
     平均2年で制作するがプリプロ期間を考えると、
     収蔵費用は最初は少ないがだんだんと伸びていく。
     13万円×24ヶ月÷2=156万円
     放映が始まる頃には毎月13万円ずつかかる。
     第2シーズンの放映が2年後だとしたら、更に13万円×24ヶ月=312万円が
     製作委員会・アニメスタジオが負担するアーカイブ費用の最低金額と
     なります。

    アニメーション全体製作費からすると最初に書いた予算(約3億円)から
    考えると約1~2%である。

    ただし!それで終われるのであれば!

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    1クールで忘れ去られる作品ならともかく、殆どすべての作品に関わった
    原画や設定資料などの中間生成物はずっと捨てられるものではないでしょう。
    最新の作品は紙と鉛筆での原画ではなくデジタルでの制作が多くなってきていますが、それでもアニメ業界のITの方々はストレージの問題に悩まされています。
    つまり、制作期間において1~2%だったアーカイブコストは、愛される作品になればなるほど増大していくという現実があります。
    紙の資料だけではなくハードディスクやクラウドストレージなどがペタバイト級のサイズで使われています。

    短命な作品であった場合、製作委員会は通常5年程度で解散します。
    製作委員会が解散したあとも、アニメスタジオが原画を保管しているケースは少なくありません。

    このようなコストがアニメスタジオの経営において重荷になったり、若手アニメーターの報酬面の間接的な負担になったりしているという現実が見えてきます。

    グローバル化したアニメの市場規模とAI時代の新たな問題

    アニメ業界の世界市場規模は2022年の段階で約3兆円に近づいています。

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    引用:日本動画協会「アニメ産業レポート2022」

    この成長はNetflix・Amazonプライム等の世界規模の配信サービスの
    関与であることは誰でもが理解していることでしょう。
    日本のアニメが同時に世界で楽しまれる、その様子は例えば
    『シン・エヴァンゲリオン』『鬼滅の刃』の世界的ヒットなどの反応からも、皆さん体感していることでしょう。

    続いて、画像生成AIの世界においてはご存じの通り日本のアニメ・漫画・
    ゲームなどの文化は大きな存在感を持っております。
    (具体的なサービス名はここでは控えますが)世界のアニメファンにとって、日本のアニメにインスパイアされたアートは大きな価値を持っています。
    一方で、日本のアニメファンや市場の温度感は異なっているように感じます。

    たとえば、こちらのプロジェクト。
    アニメーションに特化した大規模なデータセットとして作成された「Sakuga-42M」という海外の研究者による無料で利用できるデータセットです。

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    (これは個人的な見解ですが、ネット上に置かれているアニメ素材を吸い取られていくし、そもそも許可も対話もされていないように感じられます…)

    これは明治時代の浮世絵(錦絵)の海外流出と似ている状況ではありませんか?

    日本国内では世俗風俗のためのファンアートであった「浮世絵」
    =芸術として保護の対象ではなかった大衆商業芸術

    絵師、彫師、摺り師などに分業された進化したカラー印刷技術であり、
    明治時代、多くの刷り絵や版木が流出し、各国のオークションにて高値に取引され、また、各国を代表する美術館にも収蔵され世界中を巡回しています。

    ところで、アニメーション制作の遺産(原画、人材、技術)は、浮世絵と同じく日本での認知が低いまま失われる危機に直面しています。
    また、世界でのアニメーションの芸術性は注目が高まっており、遺産継承の重要性と価値も増しています。

    例えば、わかりやすい例ですと”オタキング”こと岡田斗司夫先生(東京大学教養学部元非常勤講師、大阪芸術大学芸術学部キャラクター造形学科元客員教授)による公式YouTubeでの解説動画では、スタジオジブリ公式から「常識の範囲でご自由にお使いください」と公開された画像を元に公開しております。

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    引用元:スタジオジブリ作品の場面写真より

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    引用元:岡田斗司夫氏
    UG# 226】祝100万再生突破!「本当は10倍怖い『火垂るの墓』」/OTAKING explains “Grave of the Fire flies”(現在412万再生)

    そのためにも、未来のクリエイティブな可能性を広げ、アニメーションの歴史と文化を次世代に継承し、発展させるための対策が必要となります。

    新しいファンやクリエイターに向けて、アニメのレガシーを守り伝えることはとても重要です!

    ソリューション:

    アニメーション素材を扱う方ならご存じですが、一般の方の認識でないものとしてはアニメの工程としては『撮影』という職人的なスキャン技術が必要になります。
    NISHIKI-Eプロジェクトでは、この工程に10年以上の現場ノウハウと技術・デバイスを使用した最新のデジタル技術を用いて、アニメーションの最終成果物ではない中間生成物を、権利解決し収益可能にするというソリューションを開発していきます。

    これにより、現在の市場規模から推定できる年間約900億円の倉庫保管費等として消失しているアーカイブ費用を投資に変えて、素材の劣化やストレージの消失を防ぎつつ、デジタルミュージアムの『観光客の創出』という経済的なサステナビリティを持たせて未来に貴重なレガシーとして『世界遺産』のような巨大な市場価値を作り出します。

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    一般のコンシューマー向けスキャンデバイスでは原画を破損する可能性があるため、使用できません。

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    お預かりした原画を可用性高く保護する技術も必要です。

    例えば、カット袋も重要なレガシーです。
    アニメ1話24分で300カット、紙と鉛筆で作画するスタジオは、段ボール箱にして10箱以上のボリュームがあります。
    デジタル作画に移行をしても、原画修正などは紙と鉛筆での修正が
    未だ主流となっている会社も多く、また、見やすいプレビュー付きの看板方式などの意味もあるため、カット袋が無くなることがない現場も多いようです。
    また、関わった方々の作業や対話の記録や、専門的な記号なども多いため、
    カット袋の解読には専門的知識が必要となります。

    世界規模のアニメファンに向けて届けるべき推し活に必要となるクリエイターの情報や作画の情熱を届けるためにも、言葉の壁を越えたAI時代においてこの情報の解読やタグ付け・閲覧性こそに価値があります。

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    引用元:チームかずのこの丘のブログ

    もちろん、メイキングに興味がなかった方々も多いでしょう。
    最終作品をテレビや配信サイトで見ていただけの子供たちが
    いずれ作品の作り手に興味を持つということは世界で同時に起きています。

    2018年のアニメのグローバル化からまだ日の浅い今こそやる必要があります。
    世界のアニメーションの先駆者であるディズニーが運営している
    公式ファンサイト『D23』は若いディズニーファンに大変人気である
    というはご存じでしょうか。

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    もちろん、Disney+とも連携をして他の作品への愛情も強まる作りとなっています。
    さらに、サブスク会員には特別なコンテンツやシークレット・周年イベントへのアクセスが可能になります。

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    引用:D23: The Official Disney Fan Club

    日本のアニメスタジオでのこのような国際的な取り組みを応援していきたいと考えています。

    想定されるユーザー:

    ①世界中のアニメファン
     世界中からアクセス可能なアーカイブ『NISHIKI-E』(仮)を構築します
     『NISHIKI-E』(仮)ではアニメの資料以外にも、レジェンドアニメーター
     の解説動画なども公開していきます

    ②これからのクリエイター/専門学校/インフルエンサー
     『NISHIKI-E』(仮)の素材を利用して未来のクリエイターの教育に
     原画・動画などをご使用いただけるように致します

    ③多くのレガシーを抱えるアニメスタジオ/アニメーター
     現状、倉庫コストにお悩みのアニメスタジオさまと連携し、
     ①②のユーザーから集められるリクエストが集まる作品を優先に、
     スキャンを実施、商品・イベント・聖地巡礼などの開発や、
     レジェンドスタッフと連携したオリジナルコンテンツとしての
     レクチャー・解説動画などへの出演をお願いします

    結論:映像文化の遺産(レガシー)を 未来をつくる 資源(リソース)にしたい

    ①日本の映像文化の「中間生成物遺産」の規模と消失の可能性
     現在は「負担でしか無い」アニメ制作費の1-2%のアーカイブ費用は、
     本来、900億円規模の資源です。
     今後は紙の収蔵物は減っていくがデータのストレージ量はふえていきます

    ②プロのアニメ制作の現場 と 画像工学/AI研究の融合
     プロのアニメ制作の現場に信頼を得ることは簡単ではありません。
     また美術品であり、特殊な撮影技術も必要です。
     すでに世界同時的に進行している映像文化のAI技術の浸透に、
     対話可能で専門的かつ横断的な民間企業が必要になります。
     それを『倉庫から始めるイノベーション』としてはじめます。

    ③権利解決による新たなコンテンツ創出と収益化
     最新の完成したアニメだけでなく、過去作、そして未来に生まれるで
     あろうクリエイターに向けた中間生成物によるミュージアム
     『NISHIKI-E』(仮)を作ります。

    この取り組みは、アニメをはじめに取り組んでいきますが、
    この取り組みを軸として、漫画、ゲーム、映画、ドラマ、広告、など
    日本の映像文化の発展に幅広く貢献していくことができるはずです。
    このように、日本には世界中で市場価値のあるアニメーションが多くあり、NISHIKI-Eプロジェクトではこれらを十分に活用し、
    アニメスタジオへの収益を可能にし、なおかつ未来のクリエイターやファンへ届けるために魅力的なコンテンツを構築してまいります。

    皆様へのお願い

    賛同していただけるアニメスタジオ

    具体的には、倉庫に沢山の素材を保管している会社さま
    NISHIKI-Eでは皆様と連携・協力・雇用創出しながら、
    倉庫に眠るレガシーを未来のクリエイターやファンのために継承していく
    お手伝いをしたいです!

    フロントエンド開発会社

    資金調達と並行してPoCを作っていきます。
    D23を超えるような素晴らしいウェブサイトを作成したいです!

    D23: The Official Disney Fan Club

    アニメを愛するファンの方々

    みなさまの
    この会社の、この作品の、このシリーズの、
    この話の、このシーンが欲しい!
    この原画マンの、この監督の、このこだわりが見たい!!
    そういった想いを是非教えてください。

    これらの想いで実現できるのが『NISHIKI-E アニメレガシー補完計画』
    プロジェクトです!!
    この計画はファンのみなさま・レガシーをお貸し出しいただけるアニメスタジオの方々・クリエイターの方々・レジェンドの方々のご協力がなければ
    成立しません。

    アニメレガシー補完計画に参加して、
    大好きだった作品の答え合わせをしていきませんか?

    まとめ

    以上が「NISHIKI-E」プロジェクトの説明となります。
    大きな芸術的・市場的価値を持つアニメーション作品の
    新しい展開方法のため、多くの困難が予想されます。
    ただ、これはアニメ業界においても大きな一歩となる素晴らしい価値を
    持つプロジェクトだと信じております。
    沢山の方々にご協力をお願いすることになると思いますので、
    是非ともお力添えの程お願い致します!

    公開版PDFはこちらからご覧ください

    メールアドレスをご記載いただければ、詳細の情報をお届けできます。
    ご連絡先→vc@aicu.ai